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10/7 JAASイベント「おどり × 科学 – 阿波踊り体操とスローエアロビックで身心の活力増進 – 」に登壇しました!

更新日:3月16日

10/7 JAAS(日本科学振興協会)のイベント、ステージ企画「おどり × 科学 – 阿波踊り体操とスローエアロビックで身心の活力増進-」に登壇させて頂きました。

6/11に藤棚地区センターにて実施された「楽しく健康に阿波踊り体操」が基となった企画です。



登壇者

  • 田中俊夫(徳島大学・人と地域共創センター・教授/センター長)

  • 征矢英昭(筑波大学・体育系・教授)

  • 知念かおる(日本エアロビクス連盟理事)

  • 諏訪部和也(流通経済大学)

  • 諏訪智巳(東北大学・多元物質科学研究所・大学院生)* 司会進行

  • 越後巧(横浜阿波おどりプロジェクト / 藤棚連・連長)


冒頭、当方からこの活動のきっかけについて、説明させて頂きました。



藤棚連には福祉関係者が多く、徳島大学の田中先生に無理申し上げて実施頂いたのが、6/11の「楽しく健康に阿波踊り体操」です。その際にJAASに配信協力頂き、また筑波大学の征矢先生より協力を賜り、今回のステージ企画に繋がりました。


活動を進めて分かったことが、「おどり」の福祉体操への期待です。福祉体操には、継続性、科学的エビデンス、が求められています。

おどりには、思わず踊りたくなるリズム感、踊らにゃ損、という特徴があります。またJAASとの連携をきっかけに、おどりを科学する機会が増えると感じております。そして現在、多くの自治体や企業が福祉分野に興味を持たれています。

これらを融合し、社会貢献が出来るコンソーシアム作りたい旨、お話させて頂きました。


では早速まずは、徳島大学の田中先生より阿波踊り体操の紹介を頂きます。



以前ご紹介の通り、阿波踊り体操は、男踊りにはスクワット効果、女踊りには転倒防止に効果的な腸腰筋を鍛える腿上げ運動、そして手を上にあげて肩腕へと、全身に効果のある運動です。その基本動作に様々な要素を加えて、効果を分類した11種類の体操がございます。

また踊りの姿勢を意識することで、普段の生活においても姿勢等を意識するようになり、阿波踊り体操を離れても効果を維持することができます。


説明が終わると恒例! 皆さんと一緒に阿波踊り体操を踊ります。

今回は基本編を行いました。


次に、筑波大学の征矢先生より、スローエアロビックで身心の活力増進についてお話頂きました。



征矢先生は、「快適生活」「自己実現」を標榜しております。その為には、相関する持久力、ストレス対処力、認知力を高める必要があります。その施策として「脳フィットネス」をテーマを掲げられています。具体的には気分を基盤とした運動処方です。


従来、運動の効果というのは中強度というのが論文の中心、しかし中強度は実はストレスであり、継続性が担保されない問題があります。

現代、認知症高齢者が増えていることが課題です。その中で非薬物療法の中で一番信頼されているのが運動です。しかし一番問題なのは、上記理由の通り運動しないことです。


そこでストレスのない軽い運動について研究されます。研究結果、かなり軽い運動で脳が活性化されることが分かりました。

運動野はもちろん、呼吸循環系を担う脳幹、ストレス対処の視床下部に加え、そして集中力や判断力に関わる前頭前野、自分の空間的位置や判断力を担う海馬など、人間の生活を支える重要な認知機能が活性化され、その効果が維持されることが分かりました。


ゆるやかな体操によって海馬、前頭前野の機能が高まり、その結果気分が前向きになります。そこでこの気分尺度を図るメソッドTDMSSTを開発されます。

TDMSST は、8つの気分形容詞に応えるだけで、緊張度と快適度の二次元で心理状態を数量化することができます。この状態が良くないと、目的を果たさない体操となります。


実はステージ開幕時に、司会の諏訪さんから来場の皆様に、気分尺度を図るシートを配布していただいておりました。阿波踊り体操前後での気分の変化を測定してもらいました。結果は上々でした^^



征矢先生より、音楽の重要性につてもお話頂きました。

音楽が認知機能を高めることが分かっておます。音楽の三大要素(リズム、メロディー、ハーモニー)の中で、特にリズムが大事というのが分かっています。シンコペーション(複雑さ)がうまく調整できれば脳が活性化することが分かっています。音楽を聴くだけでも効果が見られます。これを運動を重ねると更に効果がみられるようです。


さて運動は、一律に出来ないというのが課題があります。体力がない人、技術のない人にとっては、普通の運動もストレスになります。そこで段階的に体力をつける必要があります。


そこで提唱されているのが、音楽と軽い動きをセットに開発された、フリフリグッパー、ノビユラ、フレアツイストという3つの基本動作からなるスローエアロビクスです。NHKから出版されています。

このスローエアロビクス、高齢社会への貢献活動として健康寿命を伸ばす為に「日本エアロビック連盟」が全国に広める活動を展開されています。


なんと、今回は日本エアロビック連盟の方が出演してくださいました!パチパチパチ。

ステージで参加者と一緒に踊ります。どの体操も緩やかですが、腰が伸びたりとても気持ちよかったです^^



この度は、このような機会を頂いたJAAS(日本科学振興協会)、また登壇協力頂いた田中先生、阿波おどりの踊り手の皆様、征矢先生、諏訪部先生、日本エアロビック連盟の皆様、そしてご来場の皆様にお礼申し上げます。会場の外で踊っている方もいたと聞きました。大変うれしいです。

田中先生、征矢先生の講演については、是非皆さんに聞いて頂きたいと思っています。


芸能(おどり)の運動効果を科学的に検証し、健康維持体操として幅広く浸透させ、且つ継続できるコンテンツ作り、目指していきたいと思います。


当活動の背景と、イベント当日の様子を動画にまとめております。こちらもご覧くださいませ。※イベント登壇動画は阿波踊り体操のみとなります。



今回も、写真は 工藤考浩 さんに提供頂きました。

ありがとうございます。


自動車専門サイトwebCG、AOLニュース、夕刊ガジェット通信、またニフティにてデイリーポータルZのライター兼編集

2012年 フリーランスのライター・編集者としてWEBや書籍などの執筆・編集

2021年 ドドド合同会社を設立


プレスリリース


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