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YAP繋がる通信~海外日系人協会~

先日、「横浜 嬉咲連」の練習に参加頂きました、JICA(国際協力機構)横浜で研修をされている海外日系人協会の「日本文化活動コーディネーター育成(基礎)」コース研修報告会に参加してきました。

海外日系人協会は、推定400万人と言われる日系人と日本の架け橋となり、海外諸国の日系人を通じた対日理解が促進され相互の繁栄を得ることを目的に活動されております。


報告会では、1部「研修成果」、2部「帰国後の活動計画」の発表がありましたので紹介します。


研修発表の初めに、研修生にとって「日系人である意味」の紹介がありました。「文化継承」「プライド」「日本文化の応用と普及」「複雑」「文化融合」「ルーツであり絆」とあり、考えさせられるとともに、研修の目的そのものと重なるところがあると感じました。



研修報告において、海外の方から見た日本、という視点がとても新鮮でした。


日本には年間30万程度の祭りイベントがあるそうです。

日本の祭りの特徴は、起源が祖先への感謝であること、また年間行事が決まっており、気候及び災害も含めた自然の中で暮らしてきた点です。

「竿燈まつり」は豊作祈願として270年、「西馬音内盆踊り」は先祖供養として700年、「長崎くんち」は収穫祭として400年継続していることが紹介されました。



日本の文化を説明する際に、抽象化・言語化が難しいようです。「お寺」と「神社」の違いについては、お葬式=お寺、結婚式=神社、という紹介がありました。

深い背景としては語りつくせないので割愛しますが、面白い説明ですね。


また、日本で印象的だった言葉として、鳥居(結界)、不死鳥、さざれ石、おかげさまで、七転び八起き(8回目の応募で当研修に参加できた)、静寂、等が紹介されました。

静寂については、お茶の置く音、お湯の流れる音を感じる感性、の紹介があり、われわれ日本人でも普段は気が付きにくいものですよね。


日本は伝統に厳しいという印象があったそうですが、今は伝統を守っている人、という解釈となっているようです。

例えば神田明神、お守りの自動販売機があり、またアニメとのコラボなど、宗教も近代化していると感じたようです。

火事を避けるための鯱、代々木体育館は鯱をイメージしてデザインされており、ここでも近代に伝統を生かした例として紹介されていました。


阿波踊り体験については、動画を使って詳しく紹介して下さいました。またローカル文化が大規模に行われる事例として紹介されました。



とても印象的だったのが、皆さんのアイデンティティを日本文化になぞらえていた点です。

「日本は仏教と神道が共存している、我々もハーモニーを作る存在になる」、或いはドラゴンボールのフュージョン(合体)をモデルに、「我らスーパーサイヤ人、アルゼンチン、キューバ、ブラジルと、日本の融合を担っている」として、皆さん日本文化の普及にとても前衛的です。


最後に、帰国後の計画について発表がありました。

日本文化は、衣装が印象的、あらゆる世代が参加している、2次世代へつなげる事が出来る、等の点から非日系人へも推奨がしやすいようです。

短期・中期・長期と分け、日本で体験した伝統文化のワークショップ、実用的な旅行ガイド出版、運動会、イベント、展示会、セミナー等の企画運営、また文化活動のコーディネーター育成など、様々な計画が紹介されました。


横浜阿波おどりプロジェクトとして、機会があれば、更なる協力が出来ればと考えております。


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